建設業においては,その業務に関して多数の会社・人が関わらざるを得ない為,必然,法的なトラブルが頻発しやすい環境にあるといえます。

以下では、建設現場を想定して、説明させていただきます。

工事前の段階

工事前の段階で必要なのは、まずは工事請負契約を締結するということです。

慣習としてこのような契約書の取り交わしがおこなわれない業態ではありますが、契約段階からしっかりと取り決め内容を書面の形で確認しておかなければ、工事完了後になって工事請負代金の回収ができない、もしくは一部しか回収できないという事態が生じかねません。

そのため、従来の慣習等に関係なく契約書の整備は必要不可欠といえます。

工事中の段階

工事中の段階では、工事の施工をめぐって近隣住民から騒音や振動といったクレーム対応が求められます。

また、建設業法に下請保護の規制がありますので、下請け業者への対応についても法律を遵守することが求められます。

さらには工事の施工は、高所や狭所での作業など、危険が伴うことが多いため、労働災害リスクも当然のことながら発生します。

そのような場合,トラブルが生じた場合の対応が必要なことはもちろんですが,トラブルの発生を未然に防ぐことができれば安心して工事に取り組むことができます。

労働トラブル

また、建設業では、労務トラブルも起こりやすい環境にあることも事実です。
人手不足から、派遣社員を活用したり、外部に委託したり、外国人の技能実習生を活用することも多いと思います。

そうした中で、偽装請負の問題や、長時間労働にともなう残業代の請求といった問題が起こりやすい状況です。

そのような状況に対しても適切なタイミングで相談いただければ,トラブルを未然に防ぐことも可能ですし,実際にトラブルが生じた場合であっても,企業の損失を可能な限りおさえることができると思います。